セラミドは細胞膜に高い濃度で存在し、約28日周期で繰り返されるターンオーバーによって作られます。ターンオーバーとは肌の生まれ変わりのことで、そのリズムが乱れるとセラミドが減少し、バリア機能の低下を引き起こします。リズムが乱れる原因には加齢、紫外線によるダメージ、過度なストレス、不規則な生活や睡眠不足、血行不良、食生活の乱れなどが大きく関わっています。生活習慣の見直しによって改善できるものも多いので、規則正しい生活を心がけることが大切です。
また、アトピー性皮膚炎の肌にはセラミドが少ないことが確認されています。通常であれば約28日かかるはずのターンオーバーですが、アトピー性皮膚炎の場合は3、4日程度にまで短縮されてしまいます。これは患部を掻き毟ってしまうことが主な原因です。ターンオーバーの周期が短いことが原因でセラミドがうまく生成されず、結果的にバリア機能の低下につながってしまいます。
ターンオーバーの乱れによってバリア機能が低下した肌には、高い保湿効果を期待できるセラミド含有の化粧水の使用が非常に有効です。化粧水は肌に直接馴染ませることができるため患部に確実に行き渡るというメリットがあり、経口摂取のサプリメントよりも大きな効果が期待できると言えます。ひどい肌荒れや乾燥肌、アトピー性皮膚炎などには化粧水での保湿ケアを優先し、足りない分をサプリメントで補うという使い方が一番有効な方法であると考えられます。
Leave a Reply